環境に配慮した取組み「3R」とはリデュース、リユース、リサイクルの頭文字を取ったものです。
リデュース(発生抑制)とは、原料の使用を減らすこと。包み紙や過剰包装を減らしたり、壊れにくく長く使える製品を選ぶことが大切です。
リユース(再使用)は、できる限り長く、繰り返し使うこと。新品未使用にこだわらず、使えるものは人の手で使い回すことが大切です。
リサイクル(再資源化)は、一度製品化されたものを再資源化し、再び利用すること。リユースの難しいガラスびんは種類、色ごとに仕分け・粉砕され、カレットと呼ばれる破片に変えてから、新たにびんの原料となります。
よく私たちがリサイクルという言葉で表現する古着や中古品の購入は、正しくは「リユース」となり、それらを積極的に利用することはリデュースに繋がります。
リデュースは私たち消費者、ひとりひとりの意識と努力で今すぐに始めることができます。
しかしその先のリユース、そしてリサイクルについては、どうでしょうか。
古着であればリユースは簡単ですが、ガラスびんでは消費者の力だけで行うことは難しく、リサイクルについては企業の努力が必要となります。
そんな現代のリユースびん問題に挑戦しているのがびん再使用ネットワークです。
びん再使用ネットワークは環境保全・資源循環型社会の構築を目指して1994年に設立された組織です。
現在は4つの生協団体が加盟、協調することで、共通の形をした「規格統一リユースびん」を容量の異なる7種類のびんで、およそ200アイテムほどに使用しています。
先のコラムでも触れたように、リユースびんは家庭を回る「配達」との相性が良く、
生協の宅配システムを活用することで、その昔、酒屋が家庭のビールびんや一升瓶を回収していたように、それぞれ生協の宅配員が、対象のリユースびんを回収してくれます。
このリユースびんは、日本ガラスびん協会が「Rびん(誰でも使える開放型のリユースびん)」と認定し、便の底や肩部にRマークが刻印されています。
さらに、びん再使用ネットワークではさらなる環境負荷の低減を狙って、専用のリユースびん=超軽量Rびんを日本ガラスびん協会と共同開発しました。
超軽量Rびんは、ガラスびんの外側表面に、保護膜となる薄い樹脂をコーティングし、繰り返し使ってもびんの強度が保たれる工夫がされ、リユース可能回数は大幅に向上しています。
現代の技術で作られた、最も環境負荷の少ないリユースびんが超軽量Rびんなのです。
私たちがいつでもリデュースの心がけを持つことで、そして企業は積極的なリユースを行うことで、より環境に優しい、資源循環型の社会を目指すことができるのです。