東都生協は『100%産地直結』をスローガンに掲げ、取り扱う野菜は全て、畑から消費者の元へ直接届けています。
また米、精肉、牛乳、たまごも全て産地から直接仕入れ、「いつ」「どこで」「だれが」「どのように」育てたかを明らかにし、調味料や加工品の原材料も国産にこだわるなど、日本の農業の安定化や食料自給率の向上、地球環境の保全にも貢献しています。
この産地直送を通して、生産・流通・消費のあり方を問い直し、消費者と生産者が手を取り合って「食」と「くらし」に新しい価値をつくり出す取り組みを進めています。
そして次世代につなげる地球環境にやさしい生活を送ることを目標に、3R活動を推進しています。
中でもリユースには早くから着目し、1994年に社会福祉法人きょうされんとともに、リサイクル洗びんセンターを立ち上げ、リユースびんの活動を始めました。
リユースびんは丁寧に扱えば20~30回ほどは繰り返し使うことが可能で、自治体に資源ごみとして出して再生原料として利用されるのに比べ、CO2排出量を大幅に減らすことが可能になります。
そして環境配慮の観点だけではなく、障碍者雇用と組み合わせることで、社会福祉にも大きな貢献をしています。
東都生協のリユースびんの利用、返却方法
東都生協のリユースびんは、必ずラベルにリユースマークが印字されています。
返却方法は簡単で、キャップやラベルは取らずに、びんを丁寧に水洗いし、返すだけです。
提携している、きょうされんリサイクル洗びんセンターでは、こうしたキャップを剥がす作業も福祉的就労に繋がっています。
※生協ごとに回収ルールは異なっています。
きょうされんリサイクル洗びんセンターについて
東都生協のリユースびんの取り組みは、きょうされんリサイクル洗びんセンターとともにあります。東都生協では1994年にRびんの洗びんを行うために、社会福祉法人きょうされんとともに、東京都昭島市にリサイクル洗びんセンターを立ち上げました。
リサイクル洗びんセンターは、ただリユースのための洗びん事業をするだけではなく、障碍者の雇用創出を大きな目的とし、発足当時から、利用者が高賃金で働ける環境づくりを目指しています。
当初はRびんの洗浄から始まった事業も、清酒びんなどの洗びんも手がけるようになり、現在では常に40人ほどの利用者が現場で働ける事業となっています。
リサイクル洗びんセンターは雇用創出のために、多くの作業を手作業で行なっています。
ケースに入れ集められたびんは荷下ろし後、手作業で作業ラインに移されます。ケースから取り出されたびんは洗浄用のコンベアに移され洗浄機に送られますが、この給びん作業も機械に合わせて人の手で調整し供給されます。
洗うのはびんだけでなく、空いたケースもコンベアで別のラインに送られケース洗浄機で洗浄されます。
びんの洗浄機では予備洗浄を行なった上で、70〜80度ほどに温められた4層式の洗浄機で、中身が洗浄され、ラベルが剥がされます。洗浄を終え、濯ぎ工程を経て出てきたびんは、全て目視で検査されます。リユースびんの場合ではラベル残りはまずありませんが、清酒びんなどは樹脂ラベルやのりが強力なラベルなどもあり、ラベル残りや、のりの跡がないか確認されます。これらが見つかった場合は一本ずつ手作業で再洗浄にかけられますが、それでも剥がれないものは、破びんされ、リサイクル原料として処理されます。
綺麗になったびんは、高圧の空気で水分を飛ばし乾燥させてから、最後の検査工程に入ります。検査工程では、びんが綺麗に洗えているか、傷や欠け、また異種びんが混ざっていないか、複数の専門スタッフにより入念に検査されます。
こうして検査をクリアしたびんは再利用な可能なびんとして箱詰めされます。
箱詰めされた製品は、破損などが起きないよう、細心の注意を払いパレットに積み上げてラップがかけられます。
このように一口に洗びんと言っても、私たちの手を離れ戻ってくるまでに、多くの人の手間暇がかかっています。
私たちがいつも使う調味料をリユースびんの商品にするだけで、環境負荷を減らすことに繋がるだけでなく社会福祉にも貢献ができる、この消費選択こそが、私たちが暮らしやすい未来を目指すために重要な一歩なのではないでしょうか。